小宮信夫『犯罪は「この場所」で起こる』光文社新書

2012.10.28(13:47)
 最近も尼崎の事件が思わぬ方向へ拡大しそうですね。私たちは事件が起こると「なぜ起こったか」「犯人はなぜそうした犯罪を起こしたのか」という原因を探ろうとします。だから犯人の知り合いとか、元同級生や担任、果ては卒業文集なんかまで掘り起こします。

 確かにこうした原因追及は重要なのですが、個人の資質や原因のみをもって犯罪の解明や予防は難しいのでは無いかと問いかけるのが本書です。

 本書でキーワードとなっているのが「機会」です。つまり犯罪を起こす機会(チャンス)があったから起きた(起こした)と考えるわけですね。逆に言えば犯罪機会が少なければ(なくす方向に持って行けば)犯罪の抑止や減少に繋がるのでは無いか、という話です。

 本書では主にイギリスとアメリカの例を多数の写真を持って紹介しており、十分な説得力を得られるようになっています。また日本における地域安全マップの作成と活用例も紹介されています。さらに少年犯罪の抑止と更正についても犯罪機会論を取り入れたライフデザインが行われていることに言及しています。現在の日本社会にとって示唆する点が多いのではないかと思いました。なかなかの良書です。


犯罪は「この場所」で起こる (光文社新書)

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